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リレーコラムRelay column

リレーコラム

千一夜

私は文晶です。中国から来ました。今はもう日本で2年以上住んでいます。最初は言葉が通じなくて困っていました。でもここの同僚はみんないい人たちです。分からないならゆっくりと教えてあげます。どうすればいいか教えます。彼女たちの助けに感謝しています。だからそんなに寂しくないです。
私はアニメが好きなので、この実習の日々を「千一夜」と名付けました。物語の話ですから楽しくない日は一方において考えません。自分の記憶の中でいつまでもいい思い出になりますように。私も楽しみをみんなと分かち合いたいです。みんなが楽しくなるように。

最初の年の梅雨に社長が私達を連れて北条鹿島へ行きました。そこではバーベキューや釣りができます。食料や食器を用意して、車に乗り波止場まで行きました。鹿島は海の中央にあります。船で数分、あっという間に到着。船の上でみんなは興味津々、記念写真を撮って島に着きました。観光客のためのバーベキュー場があり、そこで何人かが食事の準備をしている間に私は鹿を見に行きました。鹿島というからには最初に鹿を見たくて。そこでまず見たのはフェンスに「恋人の聖地」と書かれた看板です。たくさんの鍵があります。ロマンチックな場所です。私も鹿にロマンチックな感じで写真を撮ってあげました。また近くの林の散歩しました。浜辺では砂浜に「日本松山にいます。ある年ある月ある日」という文字を残して記念写真を撮りました。そのうちに、友達の作るバーベキューが出来上がりました。社長が作った味噌スープもあります。みんなで集まってにぎやかに美味しいものを食べます。

実は、今回の遊びにはちょっとしたエピソードがあります。以前先輩から聞いた話によると、社長が実習生を連れて鹿島に行くと雨が降るそうです。彼女達は社長に「雨神」というニックネームをつけました。その通り、遊びが終わりそうになった時に小雨が降ってきました。小雨の中、片づけをしながら私は社長のニックネームを思い出し、急におかしいと思いました。雨が降っていますが、社長とは関係ありません。梅雨の季節ですからこの季節は仕方がないです。社長は本当に尊敬できる和やかで親しみやすい年長者です。私たちの日本語の能力は限られていますが、彼と一緒に話したり、話を聞いたりするのが好きです。雨の為に旅行は早めに終わりましたが、全体的にはとても楽しかったです。もちろん楽しいことはこれだけではありません。季節によって行くところは様々です。例えば3月には梅を見に来ます。4月は桜。5月はイチゴ狩り。毎月違ったイベントがあります。会社はこのように手配をしてくれます。ありがとうございます。感謝の気持ちでいっぱいです。
私の心は少年のまま。この物語のページは帰国する直前まで続きます。永遠に私の心の残るでしょう。

(文晶/えひめファッション産業協同組合/株式会社サンブライト)

 

※令和2年度、愛媛県外国人技能実習生受入組合協議会では、県内の技能実習生を対象とした日本語作文コンクールを実施しました。
譚さんの作品は奨励賞に選ばれたものです。
愛媛県中小企業団体中央会HP http://bp-ehime.or.jp/
なお、作品集は愛媛県国際交流協会でも閲覧することができます。

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