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リレーコラムRelay column

リレーコラム

日本への思いの旅

私はベトナムから来たラムと申します。

私は、今日まで、家族や友達、そして母国ベトナムを離れて日本に来た事を後悔していません。それは、日本にいる約2年半でたくさんの人たちと出会い、いろいろなことを学び、そしてたとえ夢で終わるかも知れませんが、これから歩む自分の道を見つけたからです。

私が日本に来た目的は、日本の生活を体験したいという思いからで、その手段として技能実習生になりました。日本については、子どもの頃から日本の漫画やアニメ、また日本が好きなベトナム人のSNSで知っていました。しかし実際に日本に来てみると、来る前に描いていにことと現実が違っていて驚いたことがたくさんありました。

しかし心の中で「とにかく今、私は、小さい頃からのあこがれの日本に来ているんだ。」と自分に言い聞かせ、現実を受けいれるようにしました。何故かって?それは、人生は短いですし、そんな自分の今の悪いことだけを考えていては時間はもったいないと思ったからです。だから、悲観的に考えるのではなく、逆に今の時間を大切にするためにもっと日本語を勉強しよう、そして自分が好きなアニメ「名探偵コナン」などに出てくる面白い日本語の意味をたくさん知りたいと思い直しました。例えば「お前に見せてやるよ、真実ってやつを。この世に解けない謎なんて塵一つもねぇってことをな。」とか「面白くなってきやがったぜ。いいだろう、受けて立ってやる!」とか「あハハ、蘭のことくらい、声聞きゃわかるさ。」など、かっこいい台詞ですねえ。

やがてこの実習期間を終えて日本と離れますが、私の「日本への思いの旅」は終わりません。これからもずっと日本語を勉強しています。私は現在、鋳物の鋳造技術を学んでいます。国に帰ったらこの技術を生かして、次は日本の金属加工会社で農業機械を製造する仕事に就きたいと思っています。まだまだ機械化が進んでいなベトナムの農業のために、安くて優れた農業機械を作ることが私の夢です。その夢に向かって、ぜひがんばりたいと思っています。

(ヴォ カイン ラム/製造産業技術協同組合/㈱豊和工業)

 

 

※2020年度、愛媛県外国人技能実習生受入組合協議会では、新たな取組みとして、県内の技能実習生を対象とした日本語作文コンクールを始めました。ラムさんの作品は最優秀賞に選ばれたものです。
愛媛県中小企業団体中央会HP http://bp-ehime.or.jp/
なお、作品集は愛媛県国際交流協会でも閲覧することができます。

 

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